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靴は色んな事を教えてくれました。
2003.10.30 東京店:北 執筆
NET事業部(東京店)に入社して早半年が過ぎました北です。
オーダースーツのヨシムラのスタッフ紹介にはあらぬ事を書かれてしまい少しブルーな気持ちになりましたが、この際開き直ってガンガン仕事をしていきたいと思います。
これから荒井さんと1月交替で原稿を書いていきますので、どうぞよろしくお願いします。

さて、今回は私の初原稿になりますので靴サイト立ち上げまでの経緯や開設直後のお客様に思うことなどを書きたいと思います。

靴サイト立ち上げまでの経緯

思い起こせば靴をインターネットや店頭を通じて販売することになったのは3ヶ月位前のことでした。
(SHOPMSTERと荒井さんの間では1年以上前からだったそうですが...)
私は洋服の他 靴が趣味でしたので元から興味はあったのですが、でもそれはやはり消費者としての目線でしたので、いざ販売するなると最初は難しいことだらけでした。

初めの頃は、原稿について何をどうやって作れば良いのかさっぱり分からず、ただひたすら暗中模索の中をガムシャラに駆けていた日々でした。
WEBネタを考えるにもなかなか良いアイデアが見つからず、仕方なくネットサーフィンしたり、普通のお客様として他の靴屋を巡り買う気もないのにひたすら質問ばかりをするお客さんを演じ、サイト作りの糧としていました。

色々リサーチして、ただ漠然としかイメージが湧かなく苦しい日々を悶々と過ごし「あーでもない こーでもない」と頭の中がショート寸前の時、 自分の悶々とした悩みをある懇意にしているお客様にお話した所こんな励まし(お叱り?)のお言葉を頂きました。

『北さんね、何かを自らの手で生み出すというのは非常にエネルギーを使う事なんだよ...痛みを伴わない仕事なんてものはないんだ。苦しいがそれが「仕事」ってものだよ。』
ウ〜ン」そういうものなのかと自問自答している時にその方は最後にこう付け加えました。
『そしてそれがその人を成長させる新しいエネルギーに変わって行くんだよ逃げちゃダメだと。
ガーン!』自分の心の中を見透かされたようでした。

一方でショップマスターからもほとんど同時期に
『辛いだろうけど 逃げたら逃げ癖がつくよ!』とも言われてしまい、別の2人から見て同じような指摘を受けるのはやはり自分がそう見えたのでしょうか、この言葉は私に強く響きました。
この言葉のお陰でサイト立ち上げ直前の激務を何とかこなせました。
気になる初注文は・・・?

担当としてどうしても気になる「初注文」はこんな方からでした。
時期は実はサイト立ち上げる前でした。
実店舗ではWeb立ち上げる1月ほど前から既に靴を店頭に置いていたのですが、この方はNETのお客様ではなく当社仕入部の中尾部長のお客様(K社長)でした。

中尾部長とはプライベートでも親しいということもあり日頃からご贔屓を頂いていましたので、慣れない私の接客を気持ち良く受けて下さいまして、直ぐにご注文を頂きました。
さすが『数十年!』築き上げてきたお客様との信頼関係は凄いです。
『中尾さんが勧めるならそれ頂戴よ!』というのには驚かされました。
もちろん最終的には試着して頂いた上でお買い求めになられましたが・・・
NET事業部としては1足目が販売できて嬉しい反面、どこか先を越されてガックリでもありました。

1足目のご感想
そして注文から約2ヶ月ようやくK社長の靴が出来上がりました。
画像はK社長のブラウンのモンクストラップ。茶系のスーツにバッチリです!

Kさんは50代後半ですので、はじめはエトスの靴の1E+αのサイズが合うのかな?と少々自信がなかったのですが、意外とすんなり足が入りました。

履き心地を確認すると...
K社長 『おっ軽いね〜、以前履いていた靴と違うね〜』
『そうですか〜。どの辺が違いますか?』
K社長 『ん〜。とにかく靴自体が軽いのと....革が柔らかいよね。こう足を包むような革の質感が良いね〜。』
『そうですね、この靴特にモンクストラップはアッパーが一枚革で出来ているので革に足がくるまっている感じがよく出るのではないでしょうか。』
K社長 『なるほどね〜。今度また、注文するよ。』
『本当ですか、ありがとうございます。』
...と喜んで頂けて「よっしゃ!」という感じでした。
やっぱり百聞は一見に如かず、靴は履いてもらわなきゃ!

さぁて、K社長の靴を梱包しなければ...と思い靴をお預かりしようとした所、K社長よほどお気に召したのか、
K社長『いいよ!履いていくよ!』
靴を履き替えて帰るかと思いきや、そのままエトスクラブの靴を履いて帰って行かれました。

NETのお客様第1号は?

そして9月の後半になりようやく靴のホームページが出来ました。
ついに、皆さんの前にお披露目です。
よくショップマスターは言うのですが...
NET上で何かを書くということは学校でいう全校集会の時に大勢の人の前で何かを発表するということと同じで勇気のいることなんだと。
確かに、勇気もさることながら恥ずかしさが先に出るような気がします。

気になる反響の方は...HP更新案内でご紹介した効果もあってか初日でアクセス数が2000件もありました。
本当に皆さん有り難うございます。
その時ショップマスターから言われたのですがスーツのサイトが出来た時(2000年春)最初の100アクセスの1/3位はSHOPMASTER自身が叩いたそうです。
アクセスカウンターが気になって気になって仕方がなく、また検索エンジンにも登録できていない状況でしたから当然外部の閲覧もほとんどなくて。。。
その頃と比べると靴サイトは幸せ者ですね。

昔話はともかく、NET初注文。その日がついに来ました。

ご注文頂いたお客様はどんな方なのでしょうか?
おそるおそるメールを開いたところ、群馬のOさんという方でした。
Oさんは当社にてスーツを作った事もなくメールにてご案内等をお知らせしていないにも関わらず靴サイトを発見し注文されたとのことでした。

ご注文メールが届き私が余韻に浸っていると、荒井さんが早速お客様と電話をしています。
何でもオーダーフォームで正しく情報を送れたかどうか確認のTELを頂いたようです。

「大丈夫です。ご安心下さい届いています!」と荒井さんがご案内し、これで万事OK!
NET事業部靴部門初売り上げです!

電話を受けた荒井さんの話によるとOさんは昔から靴がお好きの方で革靴をたくさんお持ちとのことでした。
以前からエトスクラブの靴の存在を気に掛けており今回当社が扱うことになったということで注文してようと考えたとのことでした。

こうして原稿に書けば大したことのないように見えますが、私としては一生の思い出に残るご注文でした。Oさん有り難うございました!

接客していて思うこと・・・

ところで、靴をたくさん持っているお客様にとって新たに靴を購入する動機はなんでしょうか?

Webでエトスを取り扱うに当たりエトスの特徴は「職人気質で品質重視の姿勢」「現代の日本人の足型にマッチした商品展開」等を挙げましたが、ひょっとするとそこには
消費者の皆さんにとって何が一番大切か?』という大切なことを書き残していたかも知れません。

そこで考えてみました。
靴本来の意味合いは何でしょうか?
お金を出せば有名な職人が製作した靴や良い革を使った靴は手に入るでしょう。
しかし、革がどこどこ産とかではなく、靴の存在理由履いていて楽で気持ちの良いものそれこそが靴の真の価値ではないかと。
デザインや制作者のポリシーはその次なのかも知れません。

こんな事を考えている間にもその後もWebからのご注文や店頭で実際に試着されるお客様が増えてきました。
靴を履いた時の第一声はKさん同様『軽い!』という声が多いです。
(因みに61/2で390gでした。皆さんも試しに普段お履きになっている靴を測って比べて見てはいかがですか?)
どうして皆さん「軽い!」と口を揃えて感じるのでしょうか?
日頃から革底を履き慣れないお客様が多いからでしょうか、
それとも、実際に革や底材自体が本当に重たかったからそう感じるのでしょうか?
確かにそうとも言えます。

しかし本当は軽いという感覚こそが足にフィットしていることのであり、これが履き心地の良さに直結しているのです。

つまり靴の中に余計な空間が少ないからこそ革との一体感が生まれそこで初めて軽く感じるのです。

騙されたと思ってエトスマジックを体験しに来てください。
お待ちしております。