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新車ならぬ新靴発表会?!
2004.3.10 東京店:北 執筆
春始まるこの季節、新しい時の流れを感じずにはいられません。
新社会人になる人、転職した人、受験も終わり合格して入学する人、心も装いも新たに用意する物が多いことと思います。(関係ない人、ゴメンナサイ)
スーツにしろ、靴にしろどうせ自分でお金を出すなら良いモノに投資をしたい!新しい物にも挑戦したい!それは人でも会社でも同じ事ですね。
人生 一生チャレンジです。。。
...いつになく鼻息の荒い私 北ではありますがさてさて今回のお話は?

本題に入る前に話の流れとしてちょっとだけエトスクラブの代表小松氏について説明いたします。
小松氏といえば靴のプロフェッショナルとして有名ですが一体どんな風に仕事をしているか皆さん知りたいと思いませんか?

靴の製作は大きく分けて「デザインを起こす仕事」と「起こしたデザインに従って縫う仕事」がありますが、縫う方は実績ある職人さんの仕事に任すとして、デザインの方はどう起こすのでしょうか?
そしてデザインを作るにはどんなツールを使っているのでしょうか?

今はIT時代だからもちろんパソコンでしょ〜。
WINDOWS?設計だからマックか?もっと高度なCADを使っているのでは?...
いやいや、小松氏のように多忙な人は口頭でデザインを話しせば解る外部の人に委託しているのでは...
はてはて真相はいかに!

  正解>>> 全て×、間違いです。

全てはゴツゴツした小松氏の無骨な掌から生み出されるのです。
そうです全て手書きしかも一筆書きなのです。トレーシングペーパーなんて物も使っていません。
そして、最近我々の前で書いてくれたデザイン画がこの画像。
どうでしょうか、この絵型。これを一筆書きなんてうますぎます。
4次元から2次元の紙にイメージが落とし込まれた瞬間です。
このデザイン画を元に素材(キップ)、カラー(ブラック・ダークブラウン・ブラウン)、製法(グッドイヤーウェルト製法)、ヒールの高さ(27mm〜28mm)を決めるのです。

デザインを起こしたら膨大なラストのストックからどれをチョイスして製作するのかを決めて(当社では1型です。)
1mm削るのか、出すのか...etc。
さらにそれをもとに型紙をも作成しなければなりません。
それと同時に靴の大切なファクターとして挙げられるのが革の手配です。
革と言っても完全受注ですのでロスが出ないように仕入ていますが、革の品質にばらつきがあってはいけませんので品質管理は大変です。
どこもかしこも手は抜けません。

もちろん靴を作るときに使う副資材、インソールやシートソック、紐といったスーツで言う裏地やボタン等々も用意しています。

そうこうしている内に3枚の絵型が出来上がりました。
さすがに上手いなー』と暫くしげしげと見ていたところ
あれっ?!」一見同じに見える形でも違いがある事に気付きました。

そこでデザイン画を蛍光灯の元に下で照らしてみると...
一見同じサイズに見える踵(かかと)の大きさがなんとなく微妙に違うような気がします。
画像をご覧になられて皆さんもそう思われませんか?何故なんでしょうか?思いきって質問してみました。

小松さ〜ん踵(かかと)ってデザインによって違うんですか?

小松氏の目がキラッと光ります。
いつも、小松氏といえば精神論や哲学といったインテリジェンスなお話が好きなのですが、こと靴の話になると目つきが変わるのです。

すると、
『もちろんだよ。一言で言えばバランス見た目の美しさの追求だよ。履き心地が良いのは当たり前!!』
確かにそう言われて想像してみるにチャッカーブーツの踵をストレートチップにあしらったらおかしいですね。
画像は7 1/2のブリティッシュUチップとチャッカーブーツです。
なるほど、これが小松マジック!? こんな所へもこだわりがあるんですね。

さて、前置きが凄〜く長くなってしまいました。
ここで本題に入りたいと思います。
一番最初の画像でお気づきの方もおられるのではないでしょうか?
3枚新たに小松氏がデザイン画を描いていることを...

そう『新たに』です。...ということは・・・そうです!新デザインなのです!!

その中でも前述した仕事の手配が終わった、発注・受け入れ体制の取れる『プレーントゥ』の初お披露目で〜す。
えっ、出し惜しみするなって (^_^;)

ということでプレーントゥを紹介いたします。

Model.9010
プレーントゥ

デザイン: プレーントゥ・ブラッチャー
マテリアル: キップ
ソール: 革底/ビブラムソール(ゴム底)>SAMPLE
カラー:
ブラック ダークブラウン ブラウン >SAMPLE
サイズ: 5 (23.5)〜8 1/2(27.0)
ワイズ: 英国サイズの1E+α
プライス: 通常税込価格/\29,400.-
見本靴使用時税込価格/\31,290.-
(送料全国一律税込 525円)

プレーントゥとは、つま先に飾りが全く無く丸く平らになったデザインの靴。
ストレートチップのようにつま先にある革(キャップ)もなく完全に一枚革で覆ったスッキリ感のある、世代を越えたベーシックなデザインです。
ストレートチップと同様にフォーマルにもOKです。
形はUチップ同様外羽根になっており、アイレット(紐穴)は一般的には5つ穴が多いですが当社のプレーントゥは3つ穴になっています。
これは3つ穴にすることで本来あった2つのアイレットがなくなり甲の部分からつま先までを長くとることができるので結果として洗練されたスマートな印象を与える効果があります。
足入れはストレートチップと同様なのでエトスのストレートチップが合う方でしたら大丈夫です

詳細解説
エトスクラブの靴の履き口は、縦長で細い形になっています。
これは、しっかりとしたホールド感と、歩きやすさを追及しているのです。
足を靴の中に入れた時や、脱いだ時に空気が靴の中に出入りする、「
シュッ」という音で判ります。
想像してみてください...それは足と靴が一体になっている証なのです。
脱ぎ履きが楽なように履き口を広くした靴に慣れた人や、紐を緩めたり締めたりすることをしない方には決して味わうことのできない感覚ですが、その心地よい音は嬉しいものです。

スタイリッシュな薄い靴底は、シングルソールになっていて履きおろしたときから足に馴染んでいきます。特に、SUPER100'S以上の細番手の生地を使ったしなやかなスーツには、この薄いシングルソールの方がバランスが良いですね。
また、親指の付け根からつま先にかけてのソールの緩やかなせり上がりによって、スムーズに歩くことが出来ます。柔らかいソールは、「タッタッ」という心地良い足音として聞こえてきます。
雨の日であろうと外回りをしなければならないと言う営業職の方には、伊製ビブラム社のラバーソール仕様がお勧めです。(お好みで選べます。)

他のモデル同様釣り込みを行っており、装飾的な部分もないのでまるでスポーツカーのような流麗で洗練された形です。
イタリアのエレガントな靴がフェラーリだとするならば差詰め日産のフェアレディーZでしょうか。
また、拡大して頂ければもうひとつの特徴である3つのアイレット部分のVフロントの作りが解ります。
つま先を上にして真上から見るとVの字に見えることから名付けられています。 これは視覚的効果があり目を上へと向かせ5つ穴から3つ穴にした分全体的に長く、ロングノーズに見える特徴があります。

土踏まずの部分がグッと深く削り取られたデザインが特徴的です。
型作りにおいてもここまでシャープなシルエットを出せるののは、返してみれば、手作業の「つり込み」の技術があるからです。
靴底には、エトスクラブのポリシーを表す「made in Edo」という文字が刻印されています。

半月上の切り替えは、脱いだり履いたりする際に踵の履き口において一番負荷の掛かる部分の縫い目が解けないように補強の意味があるのです。

紐を通す穴は、ブラインドアイレットと呼ばれる金属が付いています。スムーズに紐を緩めたり絞ったりするには便利な上、耐久性としての意味があります。


いかがでしょうか?皆さんの反応が気になるところです。

今後の展開としては今回小松氏がデザインした3型を小出しに(セコイ?)発表したいと思います。
冒頭で述べたように新しいことに挑戦し続け『常に進化する老舗』であり続けます!
...とプレゼンチックになってしまいましたが以上で新靴発表会を終わりにします。

追伸:前回の新着情報で紹介いたしました『ステインリムーバー』を仕入れました。
春先は季節の変わり目で雨が多くなりますからこの機会に是非どうぞ!